
3月11日よりフイリッピン・ミンダナオ島ダバオ市に視察に行って参りました。
凡そ15名程で三州倶楽部メンバーを含めアドバイザーでもあるオレグ氏、旧皇族でもあります梨ノ本様の御参加もあり歴史的な視察となりました。
私共のダバオ訪問にあたり大統領府、市当局、イスラム・バングサモロ自治政府側の温かい歓迎もあり、滞在期間中の会談スケジュールもタイムリーにアレンジして頂きました。
何故、ミンダナオ島視察に至ったのかもお話しなければなりません。
400年程前からスペイン、アメリカと対峙して来たイスラム・スルー王国、王家の流れをくむ縁戚者との出会いが30年程前にありました。
スルー王国は12、3世紀に北ボルネオ島、スルー諸島、ミンダナオ島、ルソン島にかけて最初に建国した国であり、スペインが植民地支配する400年も前から存在していました。

貧しいながらもプライドの高い民族でもあります。20世紀に入り、数万人の日本移民がミンダナオに定住し、麻、キャッサバ栽培、水産業に従事していました。
特にスルー王国と日本との信頼関係は絶大で、戦時中は、日本軍と共にアメリカ軍との戦いにスルー・モロ民族が友軍し、日本兵以上に血を流したのです。
ミンダナオ島のイスラム寺院には日本軍と共に戦った壁画が描かれており、心打たれる情景です。
日本からの戦後賠償も受ける事無く、貧しいながらも反政府活動をし続けてきたゲリラ闘争も、最近フィリピン政府と和平協定を結びました。
新生ミンダナオを是非視察して欲しいとの現地側からの要望もあり、この度の視察と相成ったのです。

鹿児島と同じように600位あるスルー諸島の島々は全くの未開発地域で、白砂に囲まれた島を囲む澄み切ったエメラルド・グリーンの海は、目の保養になります。
自然環境、エコロジーの中心、世界遺産になるのは間違いないでしょう。
梨ノ本様のミンダナオ訪問は長年の夢で、40回以上フイリッピン慰霊供養には訪れているが、ミンダナオ島訪問は初めてであり、是非日本人墓地慰霊供養をしたいとの強い希望でした。
旧日本人学校にも立ち寄り、現地の小学校生徒達との交流も楽しめました。
赤堀 憲夫